Before (改善前)

ステンレス板金加工におけるコストダウンのポイントとして、スペックとコストに見合った材料を選定することが挙げられます。ステンレス材の中でも最も一般的と言われるのはSUS304で、耐熱性・耐食性・強度いずれにも優れた材料である一方で、その分コストもかかってしまいます。そのため、例えば内部に組み付けられる部品のように耐食性がそれほど必要とならない用途の場合、SUS304を使用するとオーバースペックとなり、必要以上に材料コストがかかってしまいます。

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After (改善後)

内部に組み付けられる部品のように耐食性などが必要とされないケースでは、SUS304より安価で入手できるSUS430を材料に選定することでコストダウンを図ることができます。SUS430はSUS304に比べて安い分、耐熱性や耐食性、強度など性能面では劣ります。同じステンレス材でも用途に応じて最適なものを使い分けることが設計上のコストダウンのポイントとなります。

POINT(要約)

ステンレス板金部品の設計において、設計者としては最も流通性が高く一般的なSUS304を材料に指定しがちです。SUS304は耐熱性や耐食性、強度などに優れた材料である一方で、コストもかかってしまう材料ですので、どうしてもコスト削減の実現には限界が生じてしまいます。そのため、目的や用途に応じてSUS304より安価なSUS430を使い分けることで、設計段階からステンレス板金加工品のコストダウンを実現することができます。