Before (改善前)

食品機械や医療・医薬機器用のステンレス板金加工品には、耐食性やメンテナンスの作業性の向上を目的に表面仕上げを施すことが多いですが、設計段階からこの表面仕上げの作業工数を如何に削減できるかがコストダウンのポイントにもなります。この表面仕上げの代表例がバフ研磨ですが、バフ研磨は手作業にて行いますので、最も工数がかかる研磨方法の1つと言えます。そのためその分だけリードタイムが長くなり、コストも上がってしまいます。

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After (改善後)

仕様上問題がないのであれば、バフ研磨を電解研磨へ置き換えて設計することでコストダウンを図ることができます。電解研磨はワークを電解液に浸して行うものですので、全て手作業で行うバフ研磨と比べて、研磨作業の工数を抑えて表面仕上げを行うことができます。バフ研磨は電解研磨より高い外観品質を実現できる研磨方法と言えますが、その分コストもかかりますので、用途や使用環境に合わせて研磨方法を選定することが重要です。

POINT(要約)

表面仕上げ・研磨を必要とするステンレス板金加工品では、コストダウンを考える上で、この研磨仕上げの作業工数を如何に抑えられるかがポイントとなります。バフ研磨は光沢が最も出る研磨方法の1つですが、全て手作業で行いますので作業工数が非常にかかり、その分だけコストも上がってしまいます。そこで仕様上問題がなければ、光沢は劣ってしまいますが電解研磨を採用することで、作業工数を抑えてコストダウンへとつなげることができます。